陰のう・精巣の病気
陰のう水腫
陰のうに水が溜まって膨らんだり、左右の大きさに違いが出たりする病気です。小児と成人で原因や治療法は異なります。
小児の場合
胎児のときに陰のうに睾丸が降りてくる通り道が完全に閉じなかったことで水が溜まってしまった状態です。ほとんどは無治療で治癒しますが、改善しない場合は通り道を閉じる手術を行います。
成人の場合
精巣を包んでいる膜(しょう膜)の中に水が溜まる病気です。泌尿器科の手術後に起こることもあります。針で内容液を吸引しますが、再発を繰り返す場合はしょう膜を除去する手術が必要となります。
精巣腫瘍
精巣にできる悪性腫瘍で、発症頻度は男性10万人に1人と言われています。
症状
精巣の中にしこりを認めたり、痛みをともなわず精巣が腫れることで発見されます。
診断方法
触診のみで診断しますが、補助診断として超音波検査や腫瘍マーカーを調べるための血液検査を行います。転移している可能性もありますので、CT検査も行います。
治療方法
手術で精巣を取り出し、診断的治療を行います。取り出した精巣を顕微鏡で検査して組織検査を行い、追加治療の有無を判断します。精巣腫瘍にはセミノーマと非セミノーマがあり、治療方針が異なります。組織型や進行の程度により化学療法や放射線治療を行いますが、進行していてもかなりの治療効果が期待できます。